X-Plane11でFPSを飛行中に確保しながら飛行する方法

Flightsimulator

X-Plane11で快適なFPSを確保して飛行することは,グラフィックス表示との妥協を強いられます。しかしながら,グラフィックス設定をそのままにしてFPSを確保するよう飛行中にグラフィックス設定を調整してくれるプラグインが公開されています。このプラグインの効果をX-Plane11.33で調べた結果を報告します。


X-Plane11導入日記(その123)

飛行中にグラフィックス設定を調整してくれるプラグインをX-Plane11に導入する

私は少し前の時代のPCインフラでX-Plane11を動かすので,これまではFPSを確保するためグラフィック表示の設定を低くするという方法をとってきました。

3jFPS”というX-Plane10.5向けに公開されていた飛行中にグラフィックス設定を調整してくれるプラグインが,11.30向けにバージョンアップされました。

このプラグインは,表示を細かく設定できるようWizardという形で提供されています。

このプラグインを導入した効果について報告します。

X-Plane.orgから引用

“3jFPS-wizard11.lua”プラグインのダウンロードとインストール

3jFPS-wizard11.lua“プラグインは,私が先にご紹介した”FlyWithLua NG“で動かすプラグインスクリプトです。

“FlyWithLua NG”のインストールについては,私の過去の記事をご覧下さい。

https://pbook.jp/post-7111/

“3jFPS-wizard11.lua”プラグインスクリプトは,X-Plane.orgよりダウンロードします。

3jFPS-control (keep good FPS by automatic adaption of view distance + cloud quality)
3jFPS-control gives you a smoother flight experience, by trying to keep FPS stable. Please notice: I have made a very ad...

表示されたページの下の方に,11.30用のダウンロードリンクがあります。

ここをクリックしてダウンロードしてください。

X-Plane.orgから引用

ダウンロードされた”3jFPS-wizard11.lua“を”X-Plane 11/Resources/plugins/FlyWithLua/Scripts/“フォルダーにコピーすればインストール作業は終了です。

注意:使用するFlyWithLuaのバージョンについて
FlyWithLua_NG_v2.7.18では,動作はしますが設定ウインドウの表示に問題が生じています。
2.7.18より前のバージョンを使ってください。

“3jFPS-wizard11.lua”の取扱説明書

“3jFPS-wizard11.lua”の取扱説明書は,前のバージョンのものを利用します。

前のバージョンは,ご紹介したページの右の方にあるダウンロードリンクをクリックしてダウンロードします。

X-Plane.orgから引用

ダウンロードした”3jFPS-control-1.26.zip“ファイルを展開してできた”3jFPS-control-1.26“フォルダー内に英文の”3jFPS-control-1.23 – Documentation.pdf“という取扱説明書ファイルが入っています。

簡単な”3jFPS-wizard11.lua”の使い方

最初から英文の説明書を読むのは大変なので,簡単に使う方法を説明します。

X-Plane11を起動すると,デフォルトで左上にカラーバーが表示されます。

普段使っているFPS表示と重なるので見づらくなっています。

このカラーバーをクリックするとメニューウィンドウが表示されます。

 

見やすくするために,このウインドウの中にあるPosition(表示位置設定)を”TR(ウインドウの右上)”に変更します。

そして,ウインドウ上部にある設定の”Auto“をクリックして閉じれば,FPS30を維持する設定でとりあえず使えるようになります。

自分好みの設定にするには説明書を読み,ウインドウ下にあるCONFIGURATIONの”EASY”,”WIZARD”をクリックして設定してください。

“3jFPS-wizard11.lua”の効果を調べる

スクリプトの効果を検証するため,いつもは使わない重いグラフィック設定に変更します。

普段のグラフィック設定はアンチエイリアスを低くしています

普段のグラフィック設定:アンチエイリアスを低くしています

テスト用の重いグラフィック設定

テスト用のアンチエイリアスを重くし,影を表示する重いグラフィック設定

この設定で,羽田空港から東京スカイツリーに向けて飛行してみました。

FPSは27~29程度で変動していますが,極端なFPS低下がないので快適です。

 

設定で,スクリプトを”OFF“にすると,11FPSに低下します。

このスクリプトは,かなり効果があるようです。

FPSを維持する仕組み

では,どういうふうにFPSを維持するのか調べてみました。

私がいろいろ試した結果から推測ですので,必ずしも正確ではないことをご容赦ください。

導入前に比べて,雲の無い晴天でも遠くがぼんやりしています。

そして,プロフィール設定でFPSを高くする設定にしていくと,遠くにあるオブジェクトが少しずつ消えていきました。

目標FPSを30に設定していても,設定によってそれ以下になることがあります。

“3jFPS-wizard11.lua”のプロフィール設定の中で,許容する地上オブジェクトの表示(LOD)のMAXという項目があります。

今回のテスト中に,私がここを質優先に設定したところ,広島西飛行場からの飛行でFPSが25程度に低下しました。

私は,この表示設定が原因でFPSを低下させたと考えています。

ここは,使う方の好みで設定する項目ですので,表示とFPSの調整が必要になります。

これらのことから”3jFPS”は,視程距離を低下させ,遠くに表示するオブジェクト数を制限することによって,FPSを維持しているようです。

このアドオンのタイトルにも,そういった意味(view distance+cloud quality)の記述があります。

雲の質(cloud quality)については,違いがよく判りませんでした。

3jFPSの上手な使い方

テストを終えて,普段使っているようにグラフィックスの設定を軽くしてAUTOに設定するとFPS30を安定して確保できるようになりました。

私は,このスクリプトは,むやみに高度なグラフィック設定を無理に使うというものではないと考えます。

安定して使えるグラフィックレベルの設定をしたうえで,曇天や多くのオブジェクトを表示する区域でのFPS低下を補うといった使い方になるでしょう。

そうしないと,視程が下がり遠方のオブジェクトの表示ができなくなるので,VFRにとって重要な遠方のランドマークが識別できなくなる恐れがあるからです。

適切なグラフィックの設定方法については,私の過去の記事を参考にしてください。

https://pbook.jp/post-8813/

まとめ

FSXでは,FPS確保のために表示させるオブジェクトを自動設定で少なくする機能がありました。

今回紹介した”3jFPS-wizard11.lua”が,私にはX-Plane11にFSXの考え方を取り入れたものように思えます。

FSXと異なるのは,その設定がユーザーに細かく委ねられていてフレンドリーだなというところです。

適度なグラフィックス設定とあわせて使えば,頼もしいスクリプトになるでしょう。


この記事は,次の製品のオンラインバージョンアップ版で動作確認をしています。

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