忘れられた滑走路を補うプロジェクト(その21)
山形県白鷹町の最上川河川敷にあるちょっと大きな滑走路
白鷹場外離着陸場
白鷹場外離着陸場は,山形県の白鷹町のむつみ橋下流の最上川河川敷にあります。
下の画像中央が着陸場です。
ここは,地元の「しらたかスポーツクラブ」が管理運営しており,別名「むつみ飛行場」とか「しらたかエアロパーク」と呼ばれています。
大きな施設はなくULPが主体の滑走路ですが,セスナ172Sも離着陸できる500mと少し短い400mの2本の滑走路を持っています。
Googleマップのストリートビューでは,飛行場入口の看板だけをみることができます。
白鷹スポーツクラブのページには飛行場の上空からの写真が掲載されています。
なおここは,X-Plane11のデフォルトシーナリーやGatewayにもない忘れられた滑走路の一つです。
白鷹場外離着陸場シーナリー
最上川のきれいな河川敷をシーナリーで再現するためにフォトシーナリーを利用しました。
デフォルトシーナリーでは,前に表示した国土地理院提供の航空写真を利用しました。
ここの航空写真は,色相も美しく鮮明でOrtho4XPのZL19に相当する解像度です。
このシーナリーは,デフォルトメッシュ用とOrtho4XPデータ用シーナリーの2種類ありますが,2種類のシーナリーは別物です。
Ortho4XPデータ用シーナリーとオブジェクトの位置の共用ができるか試しましたが,国土地理院の航空写真とOrtho4XPデータでは機材の位置が異なるので,同じにすることはできませんでした。
なお滑走路のコードは”XRJAS5“を割り当てています。
シーナリーのダウンロードとインストール
ダウンロード
2種類のシーナリーとOrtho4XPデータを修正するためのcfgデータをひとまとめにした”XRJAS5_mutumi_airfield.7z“というデータにしました。
データはここからダウンロードしてください。
なおこのシーナリーを表示するために次のライブラリーが必要なのであらかじめ導入しておいてください。
NAPS_library
ALES_DEV_LIB
PuF_Libs
まだの方は,つぎのページからリンクをたどってダウンロードしてください。

インストール
ダウンロードしたデータを適当な場所で展開します。
できあがったデータは次のとおりの構成になっています。
Ortho4XP_+38+140.cfg:Ortho4XPデータ用cfgデータ
デフォルトメッシュ用シーナリー
XRJAS5 MutsumiをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーすれば導入作業は終了です。
Ortho4XPデータ用シーナリー
Ortho4XPデータの更新
このシーナリーは,BIソースまたはGO2ソースの+38+140のOrtho4XPデータ上で利用できます。
白鷹場外離着陸場はOSMデータ上で空港と認識されていないので,手動で滑走路の周囲をZL19指定する必要があります。
既にこのタイルをZL17で作成済みのものとして説明します。
まだ作成されていない場合は,色合いの点からGO2ソースをおすすめします。
展開したフォルダー内にある”Ortho4XP_+38+140.cfg“を”zOrtho4XP_+38+140“フォルダー内にコピーします。
冒頭UIウインドウの工具アイコンをクリックして左下の”Load Tile Cfg”ボタンをクリック,”Apply”,”Exit”の順にクリックします。
冒頭UIウインドウの地球のアイコンをクリックして,OSMデータ上でZL13のPreviewをクリックし,画面の左下あたりにある白鷹場外離着陸場を表示してください。
赤い四角が表示されているはずですので,”Make GeoTiffs”,”Extract Mesh”ボタンを順にクリックします。
冒頭UIウインドウで”All in one”をクリックすれば,タイルが更新されます。
シーナリーのインストール
XRJAS5 Mutsumi_OrthoをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。
X-Plane11をスタートしメインメニューが表示されたらいったん終了します。
X-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にあるScenery packs.iniファイルを編集し,“zOrtho4XP_+38+140″が一番下になるよう編集し上書き保存すれば作業は終了です。
なお多少のズレと色相の違いを気にしなければ,デフォルトメッシュ用シーナリーをZL19修正を適用しないOrtho4XPデータ上で表示することもできます。
X-Plane11での表示
デフォルトメッシュの風景
滑走路の全景です。
最上川の美しい河岸が再現できています。
反対側からみた風景です。
滑走路周辺をULPで飛び回る程度の範囲をフォトデータでカバーしています。
滑走路には複数のULPとグライダー格納庫オブジェクトを配置しました。
08A滑走路からULPで離陸するところです。
デフォルトメッシュとは思えない雰囲気になりました。
Ortho4XPデータ上の風景
GO2(Google)ソースで作成したOrtho4XPデータ上で表示した滑走路全景です。
BIソースだとかなり明るい緑色で表示されます。
デフォルトメッシュ用シーナリーと同じく,滑走路上のマーキングを再現しています。
デフォルトメッシュ用シーナリーとOrtho4XPデータ用シーナリーでは,オブジェクトは同じですが位置が異なります。
まとめ
国土地理院提供の航空写真の質が良いので,デフォルトメッシュ用のシーナリーでもOrtho4XPデータ用シーナリー変わらない風景が表示できました。
利用するフォト画像の品質によっては,Ortho4XPデータを利用しなくてもかなり美しい風景を実現できるという例になりました。
Enjoy Flight!
この記事で紹介しているシーナリーは,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.55で動作確認しています。
コメント