グライダーで富士山と富士川河口の美しさを楽しむ方法

Flightsimulator

忘れられた滑走路を補うプロジェクト(その14)

美しい富士川河口にある滑空場を再現する

富士川滑空場

富士川滑空場は静岡県の富士川河口にある河川敷にある滑空場です。

滑走路は850mと短いのですが,曳航機によって離陸した後は雄大な富士山をバックに美しい富士川河口の砂州を眺めながら飛行できる素敵な滑空場です。

この滑空場は(一般社団法人)静岡県航空協会が管理運営しています。

滑空場の様子と飛行の動画が協会のページに掲載されています。

静岡県航空協会 機体紹介

 

デフォルトメッシュ用シーナリーで表示した富士川河口にある滑空場と富士山です

富士川滑空場シーナリー

富士川の河川敷は,デフォルトメッシュとOrtho4XPのメッシュともに凹凸があります。

また滑空場のチャートに掲載されている36番滑走路端の土手が再現されていませんでしたので,MUXPを使って地形の修正を行いました。

そのほか滑走路のマーキング,チャートにある新富士川橋の照明灯,周回コース近くにある赤白煙突,新ハンガーを再現してあります。

なお富士川滑空場は,デフォルトやGatewayにもない忘れられた滑走路です。

シーナリーのダウンロードとインストール

ダウンロード

富士川滑空場を再現するためのデータをひとまとめにした”FujikawaGP.7z”ファイルをここからダウンロードしてください。

空港コードには”XRJGP5”を付けています。

シーナリーを表示するために必要なライブラリーは次のとおりです。

OpenSeceneryX
CDB-Library
MisterX Library
Shoreline_Objects
The handyobjects Library
インストール

ダウンロードした”FujikawaGP.7z“ファイルを適当な場所で展開します。

展開後のフォルダー内にあるデータは,次のとおりです。

XRJGP5 FujikawaGP:デフォルトメッシュ用富士川滑空場シーナリー
zzz_Fujikawa_mesh:デフォルトメッシュ用地形修正メッシュデータ
XRJGP5 FujikawaGP_ortho:Ortho4XPデータ用富士川滑空場シーナリー
+35+138 airport_XRJGP5 1.0.muxp:Ortho4XPデータ用MUXPデータ
Ortho4XP_+35+138.cfg:Ortho4XPデータを作成する時に使うcfgデータファイル
207456_464032_ZL19.png:Ortho4XPデータ用富士川河口マスクデータ
207456_464048_ZL19.png:Ortho4XPデータ用富士川河口マスクデータ
デフォルトメッシュ用シーナリーのインストール

XRJGP5 FujikawaGPzzz_Fujikawa_meshをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。

Scenery packs.iniファイルをメモ帳で開き,”zzz_Fujikawa_mesh”を記述が一番最後になるよう編集します。

Ortho4XP用シーナリーのインストール

まずシーナリーデータをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。

つぎにOrtho4XPデータですが,既に日本のOrtho4XPデータを作成されている方も,富士川河口の砂州を再現するために,+35+138タイルのちょっとした修正作業が必要です。

フォトシーナリーの作成と調整

+35+138タイルを日本のフォトシーナリーの作り方でZL17,”BI”データで作成しているとして説明します。

新しく作成される方は,データを作成されるときにcfgデータ画面のとおりに入力していただくと砂州を表示できるOrtho4XPデータが作成できます。

まず展開してできた”Ortho4XP_+35+138.cfg“ファイルを”zOrtho4XP_+35+138“フォルダー内に上書きコピーします。

Ortho4XPをスタートし,冒頭のUI画面でタイル+35+135タイル,ZL17,”BI”データ,元の+35+135タイルデータのあるフォルダーを指定します。

工具のアイコンをクリックし,Configウインドウを表示します。

左下の”Load Tile Cfg“をクリックし,Config画面が下のようになっていることを確認します。

つぎに富士川滑空場は,OSMの飛行場に登録されていないので,下の画面のようにズームレベル調整で滑空場をZL19指定します。

Save zone,Make GeoTifs,Extract Mesh,Applyの順にボタンをクリックします。

ここまでできたら,冒頭UI画面に戻り”All in one”をクリックすれば,修正されたOrtho4XPデータが作成されます。

出来上がったら”zOrtho4XP_+35+138\textures”のマスクのうち河口付近の2つのマスクをダウンロードしたマスクで上書きします。

このマスクデータは河口の砂州を表示するため,マスク範囲を広げるためのものです。

ZL19で作ったタイルのマスクデータを上書きするための修正したマスクデータです

つぎにMUXPデータで地形修正を行います。

作業方法は,つぎの記事を参考に行ってください。

https://pbook.jp/post-15427/

これでフォトシーナリーの作成・修正作業は終了です。

Ortho4XPデータのインストール方法については,過去の記事を参考にしてください。

X-Plane11での風景

これからご紹介する画像は,X-AsiaとGlobalforestを利用して表示したものであることをお断りしておきます。

チャートにあるオブジェクトは,飛行を楽しめる様に再現しました。

なおシーナリーで表示した滑空場の格納庫は新旧二つあり,河川敷の外の土手に立地しています。

新しい格納庫はオリジナルオブジェクトですが,旧格納庫はチャートに載っていないのでFacadデータで再現してあります。

デフォルトメッシュによる富士川滑空場

メッシュの修正で平坦地にはなりましたが,デフォルトの地表面のテクスチャーと川の水面だけでは雰囲気が全く出ません。

そこで,冒頭の画像でご紹介した画像のとおり,国土地理院の航空写真閲覧サービスのページから富士川滑空場周辺の画像を入手し,シーナリーに貼り付けました。

色調が整っていないので細かく見ると変ですが,富士川河口の雰囲気だけは味わうことができると思います。

またOrthoデータを使用しているため冬期の雪景色を再現するには,フォトデータの色調を変える必要があることをお断りしておきます。

方法は,私の過去の記事を参考にしてください。

https://pbook.jp/%e9%9b%aa%e6%99%af%e8%89%b2%e3%81%ae%e7%a9%ba%e6%b8%af%e3%82%92%e6%ba%96%e5%82%99%e3%81%99%e3%82%8b%e6%96%b9%e6%b3%95/

では,まず滑走路全体の風景です。

富士川河口だけ砂州を表示しているため,少し上流に行くとデフォルトの川が表示されます。

砂州の色調にもズレがありますが,撮影時期が異なることで写真の色調を合わせるのがかなり難しいです。

デフォルトメッシュで表示した富士川滑空場です

次はチャートにある36番滑走路端にあるMSL8mの土手で,滑走路と小川で隔てられています。

土手の形状は上手く修正できたようです

下の画像は,チャートに記載された18番滑走路の進入路上の新富士川橋のMSL28mの照明灯です。

他の照明灯は,飛行の際には気にならないので省略しています。

下の画像は,チャートに記載のハンガーです。

この赤い屋根のハンガーは新しい方の格納庫で土手の上にあります。

右手の赤い屋根が格納庫です。

Ortho4XPデータ上の富士川滑空場

デフォルトメッシュでご紹介したランドマークなどをOrtho4XPデータ上で表示してみました。

なおデフォルトメッシュ用とOrtho4XPデータ用シーナリーの滑走路とオブジェクトは同一です。

同じオブジェクトですが,メッシュが異なると少し見え方が変わります。

下の画像は,滑走路全体の風景です。

Ortho4XPデータ上で表示した富士川滑空場です。

海岸のブロックの位置はフォトシーナリーに合わせてあります。

 

海岸の防波ブロックです

格納庫の周りの建物も少し整理されているようです。

18番滑走路側から見た滑空場の風景です

新しい格納庫です

デフォルトメッシュで紹介し忘れていたランドマークの赤白煙突です。

画面中央にあるのが煙突です

滑走路はOrtho4XPデータにあわせて設置してあるので,ズレはありません。

新富士川橋の照明灯です。これはデフォルトメッシュと河川敷の傾斜に違いがあるようです。

Ortho4XPデータ上の新富士川橋照明灯です

富士川上流方面を眺めると富士山の美しい姿が鑑賞できます。

BIベースのOrtho4XPデータの富士山はきれいですのでぜひお試しください

まとめ

この滑空場のシーナリーを作り始めてから,課題続きで少し時間がかかってしまいました。

このシーナリーはOrtho4XPデータでしか使えないと考えていましたが,航空写真を貼り付けたことでデフォルトメッシュでも使えるようになりました。

課題としては旧格納庫を作成することができなかったのが残念ですが,チャートにも掲載されていないのでまあ良いかなとFacadデータで妥協しました。

格納庫付近の土手の地形まで再現するとなるとかなりの時間がかかりそうなので,格納庫の立地場所は修正していません。

まあ,このシーナリーの特徴は,富士山の雄大さと富士川河口の美しさですからそれは再現できたと考えています。

実際の飛行場もULPの飛行が行われているようですので,X-Plane11にあるPA-18やULPを利用して楽しんでください。

Enjoy Flight!


この記事で紹介しているシーナリーは,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.55で動作確認しています。

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