アメリカ合衆国とオーストラリア全土のフォトシーナリー
これらのシーナリーは,ZL16~18で作成され,タイルの色調整もある程度行われています。
出来上がったフォトシ-ナリーを収納するためには2.2TBの容量が必要ですので,誰にでもお勧めできるものではありませんが,可能であれば利用してください。
なお,ハワイのデータもありますが,これについては私が先にご紹介した物を利用することも可能です。
ダウンロードとインストール
ダウンロード
データのタイトルは”US Orthophotos 1.1“でX-Plane.orgよりダウンロードします。
実際の配布はBitTorrentネットワークを介して行われますので,リンクからダウンロードするのは”.torrent”ファイルです。

なお記事中には,WindowsのほかMacとLinux向けの説明もあります。
区域ごとに”.torrent”ファイルをダウンロードできるので,必要になった時にダウンロードすることもできます。
“.torrent”ファイルを使ったダウンロードについては,先のニュージーランドのオルソフォトシーナリーを入手する時の記事で説明をしています。
リンクで表示される”.torrent”ファイルは,たくさんあるので,全部をダウンロードするのに1日程度かかります。
インストール
テクスチャーファイルの変換
ダウンロードファイルは,配布サイズを小さくするため,ddsファイルの代わりにjpgファイルで配布されているため,そのままではフォトシーナリーとして利用できません。
フォトシーナリーとして利用するために,jpgデータをddsに変換する”vfdds“というツールを使うようになっています。

私が入手した”vfdds25rc1“について説明します。
“vfdds”の使用法
詳しい説明は,vfdds25rc1フォルダーの中にあるtutorial1.pdfをお読みください。
英文ですが,部分ごとに自動翻訳すれば日本語で読めます。
さて,変換方法を以下にまとめました。
以下はドキュメントに付属している各cmdファイルについての説明を補足して掲載しています。
自分が持っているハードウェアに応じた”.cmd”ファイルを実行します。
なおnodeまたはcudaファイルを単独で実行してはいけません。“_CPU_Conversion.cmd”はCPUだけを使って変換する時に使うものでATI/AMDユーザーのためのものです。
“_HPC_CUDA.cmd”は,nvidia製のG/Cを持っている人向けで,変換速度を50%高速化しますが,4つのマルチコアCPU(Hyper threadingを含む)が必要です。
“_MPC_CUDA.cmd”は,nvidia製のG/Cを持っている人向けで,変換速度を85%高速化しますが,8つのマルチコアCPU(Hyper threadingを含む)が必要です。
“_UltraMPC_CUDA,cmd”は極端なバージョンで、97%高速化され、16以上のマルチコアCPUが必要です。ハイエンドの安定したPCおよびHW監視ソフトウェアをお勧めします。
Ultraバージョンへの注意。 HWモニターを監視し、温度が制限を超えた場合は変換を終了または停止してください。
展開したフォルダーの中にある”Texture”フォルダーの中に”vfdds25rc1″フォルダーの中味をすべてコピーします。
7 表示された画面の一番下にGPUに負担させる割合を20~60の数字で入力します。
1つの画像を変換するのに約1秒かかるので,ファイル数によって変換時間が変化します。
カリフォルニアの場合約800のファイルがあるので15分程度で変換が終了します。
変換にはCPU/GPU能力をほぼ100%使用するので,バックグラウンドで別の処理はおすすめできません。
9 変換が終了すると次の画面が表示されます。
ファイルでエラーがあった場合には,ここで表示されるほか,logにも保存されます。
幸いにも,私の場合はエラーは発生しませんでした。
終了画面で表示される[Y/N]でキーボードの”Y”を押すと自動で削除してくれるのですが,削除してくれないことも多かったことを申し添えます。
出来上がったフォトシーナリーの容量は,アメリカ合衆国全土で約2TB,オーストラリアが138GBです。
オーバーレイファイルの利用
ダウンロードできるオーバーレイファイルがいくつか選べるようになっています。
デフォルトのオーバーレイを使うのであれば,私が先にご紹介した全世界のIFR用フォトシーナリーに付属している物を利用できるので,改めてインストールする必要はありません。
フォトシーナリーのインストール
出来上がったフォトシーナリーは,通常のフォトシーナリーの扱いと同じです。
詳しいインストール方法は,私の過去の記事を参考にしてください。
カスタム空港シーナリーとの適合性
すべての空港シーナリーをチェックしたわけではありませんが,いくつかの空港シーナリーでは修正が必要となります。
空港のシーナリーの中には,推奨するメッシュ環境を表示しているものがあるので注意してください。
まとめ
アメリカ全土のフォトシーナリーは2TBの容量が必要なので,誰でも利用できるというものでもありません。
今回は,ダウンロードと変換の方法に絞って説明いたしました。
お持ちのHDDに空き容量がありましたら,作成して利用してみてください。
Enjoy Flight!
この記事で紹介しているシーナリーは,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.55で動作確認しています。
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