広島県にある小さな飛行場の地形修正と季節対応版
私がWEDで初めて作成した豊栄飛行場シーナリーを2020年の1月に公開し,改良版を2021年2月に公開いたしました。
それ以後,MUXPを使った地形修正作成スキルを習得し,これまでもっとも不満だった飛行場の立地場所の地形を修正することができました。
飛行場そのものについては,”豊栄フライングクラブ”のページがあるのでそちらをご覧いただければ飛行場の概要はおわかりいただけると思います。
なお,このシーナリーは,デフォルトシーナリーに対応するメッシュとOrtho4XP用に作成したMUXPデータをひとつのパッケージに入れています。
これまでどおり,フォトパッチデータを入れていますが,地形修正に伴い飛行場の位置を少しずらしたため,すべてのデータを新しくしています。
シーナリーのダウンロードとインストール
ダウンロード
ダウンロードしたファイルは,”XP_RJBX_v151.7z“です。
表示に必要なライブラリーは次のとおりです。
MisterX library
PP Library
Handy object Library
3D People
CDB Library
JB Library
HungaryVFR-Library
NAPS Library
SAM Season Library
シーナリーを季節対応にするため,SAM seasons Libraryが必要になります。
これらのライブラリーはこれまでご紹介したものですので,すでに導入済みと思います。
まだであれば,次のライブラリーリストを参考に導入を済ませておいてください。

インストール
ダウンロードした”XP_RJBX_v151.7z”ファイルを展開してできたフォルダー内には次の3つのシーナリーフォルダーと2つのMUXPデータが入っています。
Ortho4XPデータの利用方法については,私の過去の記事を参考に導入してください。
RJBX_v1.51_Photopacth : 飛行場フォトパッチシーナリー
zzz_RJBX_def_mesh : デフォルトシーナリー用メッシュ変更シーナリー
airport_RJBX_def.muxp : “zzz_RJBX_def_mesh”作成に用いたMUXPデータ
airport_RJBX_4_Ortho.muxp : Ortho4XPデータ用MUXPデータ
デフォルトシーナリーに導入する手順
展開してできたフォルダー内にある,”RJBX_v1.51_Photopacth“,”RJBX_ToyosakaAF_v1.51“と”zzz_RJBX_def_mesh“フォルダーを,X-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーすれば導入作業は終了です。
このシーナリーを使う時は,滑走路を地形にあわせるオプションを有効化して利用して下さい。
X-Plane11をスタートしメインメニューが表示されたら,しばらくして終了します。
ついでCustom Sceneryフォルダー内のScenery packs.iniファイルをメモ帳で開き,”RJBX_v1.51_Photopacth“が”RJBX_ToyosakaAF_v1.51“の下に来るように編集して下さい。
つぎに”zzz_RJBX_def_mesh“の定義を,一番下に移動させて上書きして編集を終了します。
メッシュの適用時期
豊栄飛行場が立地している”+34+132“の区域内には,広島西飛行場と広島空港があります。
今回の”zzz_RJBX_def_mesh“メッシュデータは,”zzz_RJBH1992_mesh“と競合します。
豊栄飛行場の変更メッシュを利用する場合,これら二つの空港への影響を考え,豊栄飛行場の設立時期を調べてみました。
豊栄飛行場滑走路らしき空き地は,2005年の国土地理院の航空写真から確認できます。
飛行場無線局の開局が2016年ですから,豊栄飛行場メッシュ変更は現行の地形に適用することにして,1992年の広島西飛行場のメッシュ(“zzz_RJBH1992_mesh“)には適用しないことにしました。
広島西飛行場シ-ナリーを利用されるときは,1992年当時は豊栄飛行場はないものとして”zzz_RJBX_def_mesh“と”zzz_RJBH1992_mesh“を切り替えて利用して下さい。
シーナリーの切替には,定義に”DISABLED_“を付加する方法と”SceneManager“を使う方法があります。
それぞれ私の過去の記事で説明しておりますので,参考にして下さい。
X-Plane11での風景
フライトの作成で”RJBX”を指定して探してください。
X-Plane11.52にあわせて”XRJ00″を付けることを再度考えたのですが,添付しているWEDのデータ変更でコードは自由に変えられるので,前作の継承ということで今回も見送りました。
利用する機材は,滑走路長が200mちょっとしかないので,標準機体にあるAEROLiTE 103を使います。
なおこの飛行場は,灯火がないので夜間は利用できません。
飛行場のCTAFは豊栄フライトサービスの周波数130.675MHzを設定しています。
シーナリーの改良点
前のバージョンとの一番の違いは,地形を修正し滑走路を山頂に位置するようにしたことです。
そのため,これまで離着陸時に視程を遮る森をかなりの範囲で表示しないように制限していたのを,できるだけ近くまで森を復活させています。
飛行してみると近くまで木々があるのが良い雰囲気になります。
デフォルトメッシュでの風景
地形修正した豊栄飛行場をご覧下さい。
ここはあまり雪が積もらない場所ですが,下の画像はSAM Seasonsを利用した冬景色です。
Ortho4XPデータでの風景
Ortho4XPデータに”airport_RJBX_4_Ortho.muxp”を適用した画像です。
山の傾斜が滑らかになっています。
デフォルトメッシュの風景と異なり右側奥の水田の傾斜が表示できています。
左側の標高627mの嶺と600mの滑走路の間に595mの窪地があり,右側は570mの水田地帯です。
上空から見る下の画像で複雑な地形だというのが良く判ります。
まとめ
MUXPを使った地形改良のおかげで,やっと自分が納得できる豊栄飛行場シーナリーが出来上がりました。
これからは,できるだけ早くSketchUPかblenderの使い方を覚えて,建物オブジェクトの作成スキルを身につけたいと考えています。
Enjoy Flight!
この記事で紹介しているシーナリーは,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.52で動作確認しています。
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