慶良間空港を少しだけリアルにする方法

Flightsimulator

 

沖縄県慶良間諸島の外地島には,島の頂に慶良間空港があります。慶良間空港は,離島で周辺の風景が美しいところであり,私がVFRを行うことを楽しみにしていた空港です。ところが楽しもうと考えていたところいくつか問題が出てきました。一つは既存のデフォルトシーナリーでは,FS2004よりもさみしい風景であったこと。二つ目はフォトシーナリーで楽しもうとしたときデフォルト空港では表示に問題が発生し,カスタム空港では表示が乱れるという現象にあいました。そこで,地形を修正した上でデフォルト空港シ-ナリーをベースにしてとりあえず利用できる空港シーナリーを作ることにしました。地形を楽しむために作ったものですので,建物にはこだわっていないことをご理解されたうえで利用してください。


慶良間空港の地形修正とOrtho4XP用空港シーナリー

慶良間空港で発生した怪現象

私は,一つ一つの島をVFRで巡ることをフライトシミュレータの楽しみの一つとしているので,日本の南西諸島は私にとってパラダイスです。

日本全国のフォトシーナリーを完成させて一つ一つ島巡りをしていたとき,慶良間空港で海に段差ができるという怪現象を見つけました。

この原因は,導入していた”Okinawa Prefecture Airports Package 1.1“の慶良間空港シーナリーでした。

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シーナリーデータを調べたところ,慶良間空港シーナリーだけ滑走路を平坦化するオプションが設定されていました。

そのため慶良間空港周辺が強制的に平坦化されOrtho4XPメッシュと競合したため,海に段差が発生したというわけです。

怪現象を解消するための対策としてのシーナリー

原因がわかれば,あとは慶良間空港の風景を美しくするための対策を建てるだけです。

まず,”Okinawa Prefecture Airports Package 1.1″が使えなくなったので,慶良間空港シーナリーを作る必要があります。

デフォルトの慶良間空港

Gatewayからシーナリーデータを入手し,Ortho4XPデータとの整合を調べたところズレがあることが判りました。

Ortho4XPデータの上に表示した,デフォルト空港

そしてMUXPのスキルアップのため,今回は空港周辺の広い範囲の地形を緩やかに修正することにして,空港のチャートから滑走路の傾斜と諸元を調べ外地島の地形データに反映しました。

なお,Ortho4XP用に作成したMUXPデータをデフォルトシーナリーに適用しましたが,Ortho4XPデータほど実感できるほどの変化は生じませんでした。

デフォルトシーナリーの外地島です

地形データを反映させた外地島です 遠景では違いがかりません

空港シーナリーは,写真や空港チャートから建物の配置や駐機場のラインを判断してフォトシーナリーとのズレを解消するという目的で作成しました。

駐機場の配置を参考にしたFS2004の慶良間空港

空港チャートです 地形データには滑走路の傾斜を反映させました

そのため今回公開する慶良間空港シーナリーは,X-Plane11の標準ライブラリーだけを利用しており,Ortho4XPデータがないとさみしいシーナリーになってしまいます。

なお,デフォルトの地形の上に配置してもそれほど違和感を感じることはないと思います。

地形修正データを反映したOtho4XPデータと新しい慶良間空港シーナリー

シーナリーパッケージのダウンロードとインストール

パッケージは,次のリンクからダウンロードしてください。

データ名は,”XP_ROKR_4_Ortho4XP.7z“です。

ダウンロードしたファイルを適当な場所で展開します。

出来上がったフォルダー内には以下の3つのデータがあります。

zzz_ROKR_def_mesh:デフォルトメッシュを修正するメッシュデータ

+26+127 airport_ROKR 1.0.muxp:Ortho4XPデータの地形を修正するためのMUXP用データ

ROKR_Kerama:慶良間空港シーナリー

データの使い方

デフォルト用のメッシュ修正データと空港シーナリーを組み合わせて使えば,修正メッシュ上でPAPIが傾く現象を解消できます。

修正メッシュデータ上でPAPIが傾いて表示されているデフォルト空港

2つのデータを,X-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーして,地形修正データを定義の一番下になるようScenery packs.iniファイルを編集してください。

Ortho4XPデータの地形を修正するためのMUXP用データは,函館空港シーナリーのご紹介の記事の中で使い方を説明しています。

修正データを適用した慶良間空港

Ortho4XPデータに地形修正データを適用した画像です。

空港周辺を平坦化すると同時に,連絡道路と滑走路周辺に段差が生じないように地形データを設定しています。

空港入り口に延びる道路に段差を生じさせないよう注意しました

今回のデータはWEDのBoundaryを利用して作成したので,霧ヶ峰滑空場の地形修正よりも効率よく作成できました。

滑走路は緩やかに傾斜しています

慶良間空港の夕方と日の出時の陰影の美しさは格別です。

昼間の慶良間空港です 珊瑚礁がきれいです

夕方の慶良間空港です 夕日の残光が崖に届いてきれいです

日の出時の空港です うっすらとした島影が良いですね

下の画像は,FS2004のフリーシーナリーの風景です。

なおこの慶良間空港のターミナルは,個人利用の範囲であればFS2004のデータを変換して利用することも可能です。

私を空港データのしょぼい建物が気になる方は,変換に挑戦してみてください。

FS2004の慶良間空港ターミナル

まとめ

慶良間空港の地形修正で,修正作業の効率化が達成できました。

かねてから課題としていた,豊栄飛行場,笠岡農道空港や大分県央空港など小さな丘の上にある滑走路が気になってきました。

応用範囲のアイデアも頭に浮かんだので,建物を作るスキルは全く習得できていないのに,しばらくの間,地形修正にハマりそうです。

Enjoy Flight!


この記事で紹介しているシーナリーは,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.52で動作確認しています。

 

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