スロープを再現した霧ヶ峰滑空場シーナリー

Flightsimulator

 

霧ヶ峰滑空場は,長野県諏訪市にあるグライダー専用飛行場です。この飛行場には丘の上から緩やかに下るスロープを持つ滑走路があります。X-Plane11のデフォルトにはない飛行場です。この緩やかなスロープを再現させるために,地形メッシュを変更するツールでスロープを作成しました。また先輩の作成されたグライダー格納庫の地盤を水平に改良してみました。普段はあまりなじみのないところですが,デフォルトのグライダーでお試し下さい。


スロープを再現した霧ヶ峰滑空場を楽しむ

霧ヶ峰滑空場について

霧ヶ峰滑空場は,長野県諏訪市にあるグライダー専用飛行場です。

お探しのページを見つけることができませんでした。- 諏訪市公式ホームページ

この飛行場には1680mの丘の上から1670mの末端まで緩やかに下るスロープを持つ滑走路があります。

国土地理院のページから引用

この飛行場は,X-Plane11のデフォルトにはない飛行場で,コードもありません。

FS2004では”RJAS“という架空コードが付けられていました。

この緩やかなスロープを復活させるために,MUXPという地形メッシュを変更するツールでスロープを作成しました。

またYoichi先輩の作成された「諏訪市霧ヶ峰グライダーふれあい館」というグライダー格納庫のオブジェクトをお借りして,地盤を水平に改良しました。

そのため,シーナリーの建物などには全く手を入れておらずスキーリフトも配置していません。

シーナリー内に配置するオブジェクトは,フリーライブラリーから持って来たものばかりです。

普段はあまりなじみのないところですが,デフォルトのグライダーやULPで楽しむことができますのでお試し下さい。

シーナリーのダウンロードとインストール

シーナリーの概要

このシーナリーは,私がMUXPを使った地形変更スキルを習得するために作成した物で,目的は,実際の地形の表現です。

滑走路の傾斜データは,”Google earth”から読み取りました。

格納庫の標高は,国土地理院の地形図から読み取りました。

飛行場の配置は,”航空事故調査報告書(91-3-JA2434)”から取得しました。

航空事故調査報告書(JA2434)から引用

飛行場にあるオブジェクトの配置は,ネットにある写真を参考にしました。

ライブラリー

利用するライブラリーは以下のとおりです。

導入されていない方は,あらかじめ導入しておいてください。

Handy Objects
CDB-Library
OpensceneryX
SAM_Seasons
SAM_Library
gt-Library
オプションとして,”X-Winch“のインストールをおすすめします。
X-Winch - Glider Support for X-Plane
This add-on provides a much more realistic and immersive experience for glider pilots in X-Plane. While the focus is on ...
X-Winchのマニュアルはここで読むことができます。

ダウンロード

滑空場のシーナリーはここからダウンロードして下さい。

ダウンロードしたファイル名は,”Japan_RJASv1.0.zip“です。

インストール

ダウンロードしたファイルを適当な場所で展開します。

入っているのは2つのフォルダーと2つのファイルです。

フォルダーは以下の2つです。

Japan_RJAS
zzz_XRJAS_mesh

Japan_RJAS“がシーナリー本体です。

zzz_XRJAS_mesh“は,デフォルトシーナリー用のメッシュデータです。

ファイル”XRJAS.muxp“は,”zzz_XRJAS_mesh”を作る時に使ったmuxpデータファイルです。

ファイル”XRJAS_4_Ortho.muxp“は,Ortho4XPシ-ナリーの地形を変更するときに使うmuxpデータファイルです。

デフォルトシーナリーへのインストール

デフォルトシーナリーへのインストールは,次のように行います。

3つのフォルダーをX-Plane11のCommunityフォルダー内にコピーします。

X-Plane11をスタートし,メインメニューが表示されたら,しばらくして終了します。

Custom Sceneryフォルダー内のScenery packs.iniファイルをメモ帳で開きます。

 

つぎに”zzz_XRJAS_mesh”を,定義の一番下に配置します。

これで,インストール作業は終了です。

X-Plane11での表示

概要

今回のシーナリーでの飛行場コードは”XRJAS”としています。

WEDのソースコードもあるので,X-Plane11標準の”XRJ00xx”に変更することも可能です。

この飛行場は下り坂ですので,実際の運用では25滑走路からしか離陸できません。

シーナリーの特徴

シーナリー作成においては,高原にある滑空場ですので丘がちゃんと表現できるかどうかが重要でした。

駐機場のある場所の標高は1680mですが,旧滑走路横が標高1684mの最高点です。

デフォルトシーナリーで表示した夏の滑空場全景です

駐機場にたくさんの機体があります(X-Winchiのオブジェクトもあります)

下り坂なので滑走開始点(標高1,680m)から滑走路末端は見えません 右に最高点の丘が見えます

滑走路の末端(標高1,667m)からは駐機場が見えません ウインチはX-Winchiが表示しているものです

滑走路の傾斜が始まるのは,舗装部分が途切れたあたりです 左の白い帯は旧滑走路です

下の画像は,Yoichiさんから拝借した格納庫です。

浮き上がらないように標高1,660mの地盤を作成して配置してあります。

格納庫の裏側から見ると,滑走路が傾斜している丘の上(標高1,670m)にあるのがよくわかります。

裏側から撮影しています

上空には2機のグライダーを飛ばしています。


滑走路の周りには,季節変化で色の変わる草をたくさん植えています。

 

草の中にあるのは,デフォルトのASK21グライダーです(冬の草なので少し茶色です)

上空から見た霧ヶ峰高原です。

夏の風景は,デフォルトメッシュでも結構きれいですね。

 

Ortho4XPなどのデフォルトシーナリー以外の地形変更

これについては,MUXPの使い方を函館空港シーナリーの記事のなかで説明しています。

この記事かMUXPのマニュアルを読んで変更してください。

https://pbook.jp/post-15427/

なお今回公開した”XRJAS.muxp”は,MUXP ver0.4.0で使うものです。

古いバージョンではうまく変更できませんので,新しいバージョンをダウンロードして利用してください。

Ortho4XPメッシュでの地形変更は自然な感じに仕上がっていますので,おすすめです。

デフォルトよりも細かいメッシュなので滑走路そばの地形変化もリアルです。

ピークから滑走路そして格納庫までの傾斜もなだらかです。

道路の透明化をしているので街灯だけが表示されます

格納庫前の丘もゆっくりの傾斜です。

夏草に囲まれたYoichiさんの格納庫のおかげで,のんびり感がよく出ています

まとめ

このシーナリーは,なんとか使えるレベルの地形にはなったと考えています。

霧ヶ峰は地形が割と単純なので,滑走路や地盤の作成をいろいろ試しました。

元々のメッシュが細かいほど,変更した後の地形がなじむような気がします。

デフォルトシーナリーでは,町外れにギャップがあるのですが,もっともこれまでの作業経験から,小さな不満を無くそうとすると,かえって傷を広げることが多いので修正を我慢しています。

次の目標は,広島県にある豊栄飛行場の地形変更です。

ここはデフォルトメッシュが実際の地形と大きく異なり,同じエリア内に広島西飛行場があってOrtho4XPデータでは海の地形を変更しているため,かなり難しい作業になるのではないかと考えています。

Enjoy Flight!


この記事で紹介しているシーナリーは,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.51で動作確認しています。

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