SAM Libraryとその関連ライブラリーは,Scenery packs.iniのシーナリー定義では,いつも一番上に位置するようになっています。そのため新しいシーナリーを入れたときに邪魔になってうまく定義が入らないトラブルが生じることもあります。自己主張の強いSAM関連ライブラリーを決まった位置に置く方法を説明します。
SAM関連ライブラリーをScenery packs.iniの決まった位置に置く方法
自動配置されるSAM関連ライブラリー
デフォルトの位置決め
SAM Libraryとその関連ライブラリーは,Scenery packs.iniのシーナリー定義では,いつも一番上に位置するようになっています。
SAM関連ラブラリーが,加わったときに自動的にScenery packs.iniに加えられるようにとの考えから,デフォルトでは自動的に一番上に配置されるようになっています。
ところが,これが災いして新しいシーナリーを入れたときに邪魔になってうまく定義が入らないトラブルが生じることもあります。
SAM関連ライブラリーの自動配置についてのOrbxの考え方
開発元であるOrbxのページに,この自動配置についての質問に対する答えの文章が掲載されています。
内容を簡単にまとめると,
- SAM関連ライブラリー定義は,どの位置にあっても正常に機能する
- SAMが一番上に位置することを問題にするのは,単にユーザーの美学の問題だ
となります。

私はシーナリー定義に不自由することがあることから,この”単にユーザーの美学の問題だ”という部分には賛同できません。
ライブラリーの位置決めは,ユーザーに権利があると考えます。
実は,自動配置をしないようにする設定がSAMライブラリーの中にあります。
これではユーザーが決めた位置に配置する方法はわかりませんし,しかも配置を自分でするならサポートはできませんと書いてあります。
SAMのマニュアル”https://stairportscenerieshelp.freshdesk.com/support/home”から引用
SAM関連ライブラリーの定義位置を固定する方法
SAMを巡るトラブルは私以外でもあったようです。
ユーザーが決めた位置に配置する方法は,シーナリー追加のトラブルに関するX-Plane.orgのフォーラムスレッドに投稿があります。

この投稿を元に,SAM関連ライブラリーをScenery packs.iniの中での定義位置を固定する方法を説明します。
SAM関連ライブラリーの定義位置を固定する手順
SAM関連ライブラリーの収納フォルダー
SAM関連ライブラリーは”SAM SUITE”で自動的に更新されます。
その収納場所は,”Resources>Plugins>SAM>lib“フォルダーです。
そしてここにある関連ライブラリーは,Scenery packs.iniのシーナリー定義の中に自動的に加えられるようになっています。
ショートカットの作成
まず,”Resources>Plugins>SAM>lib”フォルダーの中にある関連ライブラリーのショートカットを同じフォルダー内に作ります。
つぎにこのショートカットをCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。
SAM Pluginの設定
X-Plane11をスタートさせ,フライトを開始します。
メニューの中にある”Plugin>SAM>Airport Operation System“をクリックします。
ポップアップウインドウの右側にあるメニューから”Settings“をクリックします。
左下にある”LIBRARIES“枠内の”Manually added by user“のチェックボックスに印をつけます。
左上の赤い●をクリックしてポップアップウインドウを閉じ,次いでX-Plane11を終了します。
Scenery packs.iniの編集
X-Plane11終了後にScenery packs.iniをメモ帳で開きます。
一番上にあるSAM関連ライブラリーの定義位置を,自分の好きな場所に移動すれば作業は終了です。
こうすれば,SAM関連ライブラリーは自動配置されなくなり,新しく追加したシーナリーが一番上に表示されるようになります。

成田空港をインストールしたときのScenery packs.iniファイルの先頭部分
まとめ
マニュアルを読み込めば簡単に書いてあるのですが実際の作業は,とまどうことがあります。
SAM関連ライブラリーとは長い付きあいになりそうですので,わがままをさせずに仲良くしたいものです。
Enjoy, Flight!
この記事は,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.50β15を使って動作確認をしています。
コメント