VFRを楽しくするオブジェクトを追加するライブラリーを使いこなす方法

Flightsimulator

“simHeaven_VFR-Landmarks”は,世界中にあるたくさんのVFRを楽しくさせるランドマークを追加してくれるオブジェクトライブラリーです。対象区域に日本も入っているので,桟橋や石油タンクなどのオブジェクトがシーナリーに追加されます。その導入方法と課題の解決方法を説明します。


VFRを楽しくする”simHeaven_VFR-Landmarks”ライブラリーの導入方法

ランドマークを追加してくれる”simHeaven_VFR-Landmarks“

simHeaven_VFR-Landmarks“は,世界中にあるたくさんのVFRに役立つランドマークを追加してくれるX-Plane11用のオブジェクトライブラリーです。

追加されるオブジェクトは次のものです。

煙突,無線塔,送信所,教会,モスク,風力タービン,ソーラーパネルフィールド,旗,灯台,風車,クレーン,給水塔,タンク,城,遺跡,展望塔,鐘楼,冷却塔,桟橋,ボート

Japan proライブラリーは高速道路や新幹線など,w2xpデータは道路沿いの建物で同じような役割をします。

simHeaven_VFR-Landmarks“の対象区域に日本も入っているので石油タンクや桟橋などのオブジェクトが日本のシーナリーに追加されます。

“simHeaven_VFR-Landmarks“の導入

ダウンロードとインストール

ダウンロード

ダウンロードは,simHeavenのページから行います。

表示されたページの右側にあるダウンロードリンクをクリックします。

simheaven.comから引用

simHeaven | VFR-Landmarks

ダウンロードしたファイル名は”simHeaven_VFR-Landmarks.7z“です。

インストール

ダウンロードした”simHeaven_VFR-Landmarks.7z“を適当な場所で展開します。

出来上がった”simHeaven_VFR-Landmarks“フォルダーを開きます。

中にある同名の”simHeaven_VFR-Landmarks”フォルダーをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。

X-Plane11をスタートし,メインメニューが表示されたらすぐに終了します。

終了後にX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にあるScenery packs.iniファイルをメモ帳で開きます。

先頭付近にある”simHeaven_VFR-Landmarks”の定義部分を,”Grobal airport”の下”Japan pro”を導入済みならその下に置きます。

そして重要なのが”w2xp”データの上位に置くことです。

定義位置の例です

その理由は,”w2xp”データがX-Plane10用のデータであり,含まれているオブジェクトがX-Plane11用の”simHeaven_VFR-Landmarks”と重複しているものがあるからです。

X-Plane11での表示

羽田から離陸すると,湾岸に石油タンクや桟橋が追加されているのがわかります。

そして皇居と豊川稲荷東京別院あたりに赤い屋根の平たいビルが表示されています。

この怪しい建物は,残念なことに”simHeaven_VFR-Landmarks”によるものです。

怪しい赤い屋根の建物

“simHeaven_VFR-Landmarks”を日本の風景に合うよう修正する方法

日本国内で”simHeaven_VFR-Landmarks”を使う時には,このような建物を風景から除去する必要があります。

つぎにその方法を説明します。

建物データの修正方法

利用するツール

w2xpデータを導入したときにも同じようなトラブルがあったので,修正はOverlayEditorで可能だろうと考えました。

OverlayEditorでの編集画面 修正も可能です

OverlayEditorは修正作業ができるまで時間がかかることとデータ量が少ないので,今回はWEDを使います

建物が表示されている場所の”dsf“ファイルを,単独のフォルダーに入れて修正するのは,w2xpデータの時と同じです。

“simHeaven_VFR-Landmarks”の”dsf”ファイルの修正作業
修正用フォルダーの準備

まず修正したいdsfファイルを特定する必要があります。

羽田空港シーナリーのフォルダーにあるdsfファイルは”+35+139.dsf“ですから,エクスプローラのファイル検索機能で“+35+139.dsf”を検索します。

すぐに”simHeaven_VFR-Landmarks”フォルダー内の”+35+139.dsf”を探し出してくれるので,これを修正用に用意したフォルダーに移動します。

私は,”Correct_VFR_Landmarks“というフォルダー名にしました。

修正用のフォルダーの構造は,下の画像に示すように一般的なシーナリーのフォルダー構造と同じです。

修正手順

手順は次のとおりです。

  1. 修正用の”Correct_VFR_Landmarks”フォルダーをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。
  2. WEDを起動して”Correct_VFR_Landmarks”フォルダーを開きます。
  3. 目標とするX-Planeのバージョンは10.5にしておきます。
  4. つぎに上部にあるメニューから”FILE” >”Inport DSF”を選びます。
  5. “Correct_VFR_Landmarks”フォルダー内にある”+35+139.dsf”を選択します。
  6. 該当部分を拡大し,選択機能である矢印アイコンをクリックし,消したいオブジェクトを選択後キーボードの”Delete”キーを押します。

    羽田空港内にもいくつかのオブジェクトがあったので,消去しました。

  7. 削除作業が済んだら,”FILE” >”Export Scenery Pack”を選びクリックします。
  8. 修正の済んだ”+35+139.dsf”を元の場所に戻します。その方法は,”Correct_VFR_Landmarks”フォルダー内の”Earth Nav Data”フォルダーを”simHeaven_VFR-Landmarks”フォルダー内に上書きコピーするだけです。

これで修正作業は終了です。

元のデータは,”+35+139.dsf.bak”という名前で保存されていますから,いつでも元に戻す事ができます。

なお,修正後の”+35+139.dsf”を含む”Correct_VFR_Landmarks”フォルダーをここからダウンロードできるようにしておきました。

X-Plane11での表示

下の画像は,修正後の皇居と豊川稲荷東京別院あたりの風景です。

変な建物は消えています。

国内を飛行していて変な建物を見つけたら修正するという宝探し?もできますね(^^ )

まとめ

便利なオブジェクトライブラリーですが,特別に日本の風景に配慮して作られているわけではありません。

フリーウェアとして公開されているデータは,ユーザーが努力して使って行く必要があることは言うまでもないことです。

利用していく上で,スキルの向上は必要なことだと改めて理解しました。

Enjoy, Flight!

 


この記事は,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.41で表示確認をしました。

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