FS98をWindows10上で動かすために必要な物

Flightsimulator

FS98をWindows10上で動かす方法(1) 準備編

 

FS98は,懐かしいフライトシミュレーターです。
グラフィックは いまいちですが,アドベンチャーがたくさん発売され,いろいろな意味で楽しめました。

FS98は,Windows7上でなら互換性を設定すれば動かすことができました。
けれども,Windows10上では設定をしてもFS98を直接動かすことができません。

仮想マシンをWindows10上に作り,以前のバージョンのWindowsをゲストOSとしてインストールすればFS98を動作させることができます。

仮想マシンを作るには,いろんな条件の確認と準備が必要です。

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FS98を動作させるために必要なこと

FS98を動かすために必要なことを整理してみました。

  1. ジョイスティックのような外付けUSBデバイスを接続し,動作させることができること
  2. ATCやエンジン音のようなサウンドを鳴らすことができること
  3. FS98の動作速度が確保できること
  4. FS98を単に動かすだけでなく,アドオンソフトも動作できること

これらの条件を満足させるため,FS98が発売された当時の標準OSである,WindowsXP-SP3をゲストOSとして選びました。

ということでWindowsXPーSP3が動く仮想マシンを作ります。


仮想マシンを動かすための条件

仮想マシンは,全てのパーソナルコンピューター上に作れるわけではありません。
作るためには,次のような条件があります。

  1. Windows10が64bit版であること
  2. 64 ビットの x86 Intel Core 2 Duo または同等のプロセッサか,AMD Athlon 64 FX Dual Core または同等のプロセッサが搭載されていること
  3. 1.3 GHz 以上の CPUであること
  4. コンピューターのBIOSが仮想マシン設定に対応していること

    参考:BIOS設定の確認方法

    Windows10 Homeが搭載されているノートパソコンやメーカー製パソコンの場合,仮想マシンソフトウェアをとりあえずインストールしてみましょう。
    その時,BIOSの設定が設定されていないときには警告のダイアログウインドウが表示されますから,インストールを中止してBIOSの設定を変更するとよいでしょう。

    設定を変更する方法は,コンピューターの取扱説明書にBIOSの設定方法が記載されていると思います。
    その中に仮想マシンあるいは仮想OSのサポート設定の項目があるので,有効化してください。

    Windws10 proなら,BIOS設定の画面を確認せずに,仮想マシンを作れるかどうかを確認する方法があります。

    画面一番下のタスクバーに”〇”がありますね。ここをクリックして,検索条件に”Windows機能の有効化”と入力します。


    すると機能の候補がでるので,”Windows機能の有効化または無効化”をクリックします。
    表示されたウインドウの中に”Hyper-V”という項目があれば,仮想マシンの作成は可能です。

    BIOSの設定で,仮想マシンが無効になっている場合には,”Hyper-V”が表示されないか,灰色の反転表示になっている場合があります。

    この場合,仮想マシン機能がBIOS設定で無効化されているので,BIOS設定で仮想マシン機能を有効化する必要があります。

    それから,見つかった“Hyper-V”の項目は,チェックを入れず無効化したままにしておいてください。


  5. メモリーが,4GB以上あること
  6. 高速のグラフィックカード
    ちょっと前の標準OSであるWindows7のAeroが動くグラフィックカードは,NVIDIA GeForce 9900GT 以降または ATI Radeon HD 2600 以降です。
    このレベルであれば,FS98だけでなくFS2004も高速で動きます。
  7. 2GBのハードディスクの空き
    仮想マシンとOS,FS98をインストールするために,ハードディスクの空きが2GB,理想的には5GBくらい必要です。
  8. サウンドデバイスのドライバーが入手できること
    これが一番重要な確認しておかなければならない事項です。


    参考:サウンドデバイスの確認方法
    コントロールパネルのデバイスマネージャーを開いてサウンドデバイスを確認しましょう。

私のコンピュータのサウンドデバイスは,”Realtek HD Audio”でした。

デバイスマネージャーの画面

結構あたらしいデバイスなので,古いWindowsのドライバーがあるかどうかをRealtekのサイトで確認し,WindowsXPがあったので安心しました。

Realtekのサイトから引用

最新機種のコンピューターほど,サウンドデバイスがWindowsXPをサポートしていないものがあるので,ここはしっかり確認しておきましょう。

もし,あなたがお持ちのコンピュータのサウンドデバイスがWindowsXPをサポートしていないときには,外付けのUSBサウンドアダプターでXPで動作する物を選ぶか,ゲストOSをWindows7に変更することになります。

古いUSBサウンドアダプターでも動作するものをさがしてみたら,結構ありました。
手元にあったONKYO WAVIO SE-U55(S)という骨董品的なアダプターでも動作します。
また安価なものが数種類販売されていますので,サウンドの心配は少ないと思います。

仮想マシンを作るために必要なソフトウェア

仮想マシンを作るために必要なソフトウェアは,仮想マシン用ソフトウェアとゲストOSです。

1 仮想マシン用ソフトウェア

WindowsXPをサポートしている仮想マシン用ソフトウェアは
VMware Workstation Player (2017/7/30現在 Version 12.5)です。
ありがたいことに このソフトウェアは,個人使用に限り無料です。
入手は,VMwareのサイトから行います。


2 ゲストOSのインストールディスク

・WindowsXP-SP3のインストール用CDあるいはCDイメージ
・WindowsXP-SP1とSP2,SP3のインストールディスクあるいはCDイメージ
もちろん,ライセンスキーが必要です。
バージョンは,Home Editionでかまいません。

導入編に続く)

 


参考 追記1:Windows10 professionalには,Hyper-Vという仮想マシン機能が標準で備わっています。
けれども,サポートしているのはWindowsXP Professional SP3だけで,しかもゲームソフトの動作は保障しないとされています。
これでは,FS98を動かす条件にあいません。

私も,Hyper-Vを使ってみましたが,仮想マシンへのOSインストール速度が嘘のように遅いうえに,外付けUSBデバイスの接続方法がわかりませんでした。

参考 追記2:VMwareWorkstationPlayerは,Hyper-Vが導入してあるコンピュータにインストールすることができません。
Hyper-Vをすでにお使いの場合は,ゲストOSのWindows7上でFS98を動かすことになります。

コメント

  1. pbook より:

    過去の記事を評価していただきありがとうございます。
    この記事は,全アクセス数は850を超えており,現在でも1日10件程度のアクセスがあります。
    私も,ときどき仮想マシンを動かしては昔を懐かしんでいます。
    FS98のアドベンチャーには,「神津島フライト」や「アフリカのサバンナツアー」など秀逸なものが多いので,結構楽しめます。

  2. 小野彰彦 より:

    本稿と(2)(3)のシリーズ記事はたいへん参考になります。当方環境でも実施してみたいと思います。ありがとうございました。過去記事へのコメント、失礼いたしました。

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