地形の修正をした小さな南の島の空港シーナリー

Flightsimulator

キリバスの近くにウォリス・フツナというフランスの海外準県があります。ここは太平洋の真ん中にあり火山性熱帯環礁といわれる小さな2つの島から構成されています。CDBライブラリーの作者がこの島のシーナリーも作成しています。そしてこのシーナリーの特徴は島の地形をMap2Xplane.comとのコラボレーションで修正していることです。島だけでなく付属の地形パッチは,ニューギニアやブラジルにも及んでいます。この実験的なシーナリーをご紹介します。


実際の地形に合うようデフォルト地形を修正した小さな島の空港シーナリー

CDBライブラリーの作者が作ったX-Plane10用のFutunaシーナリー

キリバスの近くにウォリス・フツナというフランスの海外準県があります。

ここは太平洋の真ん中にあり火山性熱帯環礁といわれる小さな2つの島から構成されています。

先にご紹介したCDBライブラリーの作者である”Cami De Bellis“さんがこの島のシーナリーも作成しています。

そしてこのシーナリーには島の地形を修正するデータが付属しています。

付属しているデータは,この島だけではなく世界の複数の場所の地形を修正するもので,ニューギニアやブラジルにも及んでいます。

そして付属のドキュメントには,Map2Xplane.comとのコラボレーションで作成されたことが書いてあります。

Map2Xplane.comは現在南極をはじめ世界各地のシーナリーを発表し,いくつかの商用シーナリーを販売しており,そのページでは地形修正について積極的な意見を発表しています。

ウォリス・フツナについて

ウォリス・フツナは,ハワイからニュージーランドを結んだ3分の2あたりにある絶海の孤島です。

ゆったりとした時間過ごすためのリゾート観光地として各国のクルーズ船が立ち寄る場所でもあります。

日本ではあまり知られていないようですが,世界でも有数のダイビングスポットらしく”Futuna”で画像検索すると景色よりも熱帯魚の写真がたくさん出てきます。

くわしくは,Wikipedia の記事をご覧下さい。

ウォリス・フツナ - Wikipedia

X-Plane11のウォリス・フツナシーナリー

ダウンロードとインストール

ダウンロード

先に書いたようにこのシーナリーは,CDBライブラリーの作者である”Cami De Bellis”さんのページにあります。

オセアニアの下の方にリンクがあります。

cdb2xplane.comから引用

 

これをクリックします。

cdb2xplane.comから引用

WALLIS-et-FUTUNA
-NLWF- Point Vele Airport  FUTUNA -NLWW – Hihifo Airport WALLIS ISLAND

表示されるのは”NLWW- Hihifo Airport“と”NLWF_Futuna Airport“という2つの空港です。

実際フツナには2つの空港しかありません。

インストール

ダウンロードした”NLWW- Hihifo Airport WALLIS-ET-FUTUNA.zip“と”NLWF_Futuna Airport.zip“を適当な場所で展開します。

地形修正データは”NLWF_Futuna Airport.zip“に含まれています。

まず,できあがった”NLWW- Hihifo Airport WALLIS-ET-FUTUNA“フォルダーをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。

つぎに”NLWF_Futuna Airport“フォルダーを開き,中にある”NLWW- Hihifo Airport WALLIS-ET-FUTUNA.zip“と”yxz_CDB_Mesh.zip“をこのフォルダー内に展開します。

できあがった”NLWF-Point Vele WALLIS-ET-FUTUNA“と”yxz_CDB_Mesh“フォルダーをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。

つぎにX-Plane11を起動しメインメニューが表示されたらすぐに終了します。

終了後にX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内にある”Scenery packs.ini”をメモ帳で開きます。

“yxz_CDB_Mesh”の定義位置を一番最後あたりにあるzから始まるメッシュデータやフォトシーナリーの前に置きます。

このデータフォルダーの名前が”y”で始まっており,他のメッシュデータやフォトシーナリーにできるだけ影響されないようにしたいという作者の意図のようです。

地形修正データの内容

yxz_CDB_Mesh“の内容ですが,ドキュメントに関係する飛行場が次のように書かれています。

Files (.dsf) included so far are:

-AYPY Port Moresby International Airport PAPUA NEW GUINEA
-AYMD Madang Airport PAPUA NEW GUINEA
-AYMN Mendi Airport PAPUA NEW GUINEA
-SBGV Governador Valadares BRAZIL (available on http://www.hangarxplane.com.br)
-SNJR S. Joao del Rei BRAZIL (available on http://www.hangarxplane.com.br)
-SNTO Teofilo Otoni BRAZIL (available on http://www.hangarxplane.com.br)
-NCRG Rarotonga International COOK ISLANDS
-NLWF-Point Vele WALLIS-ET-FUTUNA
-FHSH Santa Helena International Airport SANT HELENA ISLAND (to be release soon)
-NSFQ Fitiuta Airport AMERICAN SAMOA
-NSTU Pago Pago International Airport AMERICAN SAMOA
-TAPH Codrington ANTIGUA & BARBUDA

今回ご紹介した”NLWF”も記載されています。

私は,パプアニューギニアやサモアのデータも調べていたのですが,その中でこのデータを見つけました。

デフォルトシーナリーでは再現できていない特異な地形を持つ空港があるので,こうした地形修正データを公開されたのだと思います。

ただし,これらの修正データはカスタムシーナリーに深く関係するデータであり,X-Planeの改良時に継続性を確保することについて課題があることが記載されています。

私には理解が難しい課題です。

X-Plane11での表示

このシーナリーは,X-Plane10の時代に作られたものですが,X-Plane11でも問題なく利用できます。

空港ターミナルの表現は,キリバスに比べると少し簡素であるように感じます。

NLWW- Hihifo Airport WALLIS-ET-FUTUNA

NLWF_Futuna Airport

そして島の風景は空港シーナリーに含まれているフォトシーナリーによって表示されています。

NLWF_Futuna Airportの上空

地形の修正について

地形を修正したNLWF_Futuna Airportをデフォルトシーナリーと比較してみました。

デフォルトシーナリーの空港周辺はなだらかな丘になっています。

一方,修正された地形は断崖になっています。

大きく違っているのがわかります。

二つの島間の飛行

今回ご紹介した2つの空港は126nm(約230km)離れています。

セスナ172の巡航速度でも約1時間半で飛行することができます。

Skyvectorより引用

まとめ

このフツナシーナリーは作者の”Cami De Bellis”さんの割と初期の作品であり,キリバスと比較して作品構成の考え方の変化を感じることのできるものです。

作者の思いを感じながら,素敵な南の島の飛行を楽しみましょう。

Enjoy, Flight!

 


この記事は,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.41で表示確認をしました。

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