FS2004は,航空機博物館と言って良いほど無料で楽しめる昔の飛行機が豊富です。最近のフライトシミュレータで飛ぶ合間にレトロな雰囲気を楽しむための超レトロな水上旅客機をご紹介します。第二次世界大戦前に就航していたB314です。FSX/P3Dで使えるように公開されていますが,FS2004で使う時にはちょっとした追加とファイル操作が必要ですので説明します。
FS2004で超レトロな四発旅客水上機を飛ばす方法
クラシックエアライナーズコレクション
FS2004で過去の時代を再現する環境作りの話題を提供したことがあります。
その環境では,レトロなAI機がたくさん見られます。
シーナリーの表現は,X-Plane11の詳細なシーナリーには遠く及びませんが,レトロな旅客機をたくさん見るにはFS2004をおいて他にはありません。
私は昔,レトロな旅客機をプラモで集め博物館のように飾りたいと考えていた時期がありました。
自宅の部屋の大きさを顧みずにプラモをたくさん集めて妻の失笑を買ったことがあります。
終活の一環でそれらを処分し,現在はFS2004でこれら昔の旅客機を集めています。
デジタルデータであれば,場所を取らずにコレクションできて,しかも飛ばす事ができるので楽しみは倍増です。
私は現在,X-Plane11をVFRに,FSXをIFR+ATCに,FS2004を機体コレクション用にと使い分けています。
Boeing314旅客水上機
さて,今回はボーイングが作った四発旅客水上機B314をご紹介します。
この機体については,Wikipediaに説明があるようにわずか12機生産されたに過ぎません。
巡航速度が290km/h(約150knots)と遅く,昼間飛行して夜は洋上に停泊するという優雅な飛行をしていました。
太平洋を飛行する時には,島伝いに飛行しました。
Flickrにその時代を想像できる写真があります。
そして,飛行経路のパンフレットもあります。
そして機体の内装などについては,くわしいページもあります。
フライトシミュレータのB314
さてフライトシミュレーターでこのB314を探してみました。
FSX/P3Dのデータ,そしてFS2004のパッチデータ,X-Plane11のデータがそろっています。
FSX/P3DとFS2004のデータは,同じものですから記事の後半で説明いたします。
X-Plane11用のデータ
これは,X-Plane.orgからダウンロードできます。
タイトルは”X-Plane 11 Boeing 314 Clipper 1.0″です。
ただしこの機体については,私の環境では操縦席が表示できていません。
解決方法が見つからないので,データのご紹介にとどめています。
正直に申しますと,私は機体の造形と表現はX-Plane11のデータよりもFSX/FS2004の方が実感があると思います。
FSX/P3D用のデータ
このデータは,Flightsim.comからダウンロードします。
データは検索で”Boeing 314 Clipper”で検索してください。
タイトルにはFS2004でも使えるように書いてありますが,このまま導入するとFS2004がクラッシュしてしまいます。
FSXに導入するときは,ダウンロードした”boeing314clipper-1.zip”ファイルを展開します。
できあがった”Boeing314Clipper”フォルダーの中にある”Boeing 314 Clipper_VC“をFSXをインストールしたフォルダーの中の“SimObjects”というフォルダーの中にある”Airplanes”というフォルダーに機体データをコピーすれば導入できます。
FS2004用の修正データ
FS2004で使うときは,先の”Boeing314Clipper”フォルダーをFS2004のAircraftフォルダー内にコピーした後に次のような操作を行います。
パッチデータをダウンロードして導入する
FS2004用のパッチデータは”FS2004 Patch for Boeing 314 Clipper With Interior”というタイトルで,Flightsim.comからダウンロードします。
導入方法は,ダウンロードした”fs2004patch_boeing314clipper.zip“ファイルを適当な場所で展開します。
できあがった”FS2004Patch_Boeing314Clipper“フォルダーを開きます。
中にある”FS2004 Readme Urgently.txt”に書いてある修正を行います。
修正作業は次のとおりです。
FS2004での表示
フライトの作成
では海に浮かべて眺めてみましょう。
機体の選択では”航空機メーカー名”の設定のため,かなり最後の方に表示されます。
離水する場所ですが,X-Plane11では”Seaplane Start”という便利な機能があります。
ホノルル空港のカスタムで水上機用のスタートを選ぶことができます。
FS2004ではこの機能はないので,ホノルル空港を表示した後に,マップで水上に移動させフライトを保存することで対応しています。
外観
では外側から眺めてみましょう。
翼の造形と,ベアメタルの質感がよく表現されています。
操縦席
この機体は仮想コックピットを備えており,機長と副操縦士が座っています。
実際の航法計器は慣性航法ですが,この機体にはチートなGPSも装備されています。
機体内部の壁面は,第二次世界大戦時代の米国製軍用機の内部に塗られていた黄緑色です。
B314は,軍用機から転用されてのでこういう色になっているのかもしれません。
操縦室の後ろ側をみると通信士,航空機関士やナビゲーターの席を見ることができます。
なぜか機体の内壁に色っぽいポスターが貼ってあります。
そしてB747のように操縦席に入る階段があることがわかります。
太平洋横断のフライトプラン
FS2004/FSXでは,ハワイのホノルルからニュージーランドのオークランドまで飛行せざるを得なかった事件を再現する”FS2004/FSX Flight–PAA “Pacific Clipper”“というフライトプランも公開されています。
飛行
この機体はエンジンパワーはありませんが,離水してしまえば飛行は安定しています。
残念ながら波を切って離水する描画はありません。
レトロ環境に導入した昔のホノルル空港を出発して旋回したところです。
まとめ
フリーウェア航空機の造作や表現については,FS2004やFSXではかなりの完成度に到達しています。
そのため,機体のコレクションについては,レトロな時代環境が用意でき,しかも動作の軽いFS2004が最適だと私は考えています。
読者の皆様にフライトシミュレータでのコレクションという楽しみ方を試してみられることをおすすめします。
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