アゾレス諸島は,すべて火山島です。そのためいろんな所に火口跡があります。火山を眺める絶景もたくさんありますが,VFRで飛行するとき,これはおすすめだといえる景色があります。その絶景を楽しめる空港をご紹介します。
観光保養地として人気のアゾレス諸島をVFRで楽しむ(その5)
アゾレス諸島VFRで絶景を楽しめる島々
これまで,アゾレス諸島の島々と空港をご紹介してきました。
私のこれまでの記事で,精細地形データと建物などのデータそしてテルセイラ島,グラシオーザ島,サンミゲル島,サンタマリア島,サンジョルジェ島とピコ島をご紹介しました。
これらに引き続いて今回ご紹介する島々は,アゾレス諸島中央部の島ひとつと西部の2つの島です。
地上で見ると美しいアゾレス諸島の景色は,上空から眺めるとおとなしく見えてしまいます。
しかし,シミュレータでも見ることのできる絶景もあります。
今回は,私が特におすすめする景色を見ることができる島々をご紹介します。
残る3つの島を飛ぶ前に,精細地形データと建物などのデータを導入しておいてください。
ファイアル島
ファイアル島は,アゾレス諸島中央部にあるピコ島の西にある島です。
ここにはオルタという街があり,大西洋を横断するヨットの寄留港で,世界各国のヨットが港に泊まっています。
オルタ空港(LPHR)シーナリー
このシーナリーは,Ver10のデフォルトシーナリーを元にオブジェクトを追加して作られたシーナリーです。
そのためVer.11では,オブジェクトの位置がずれて表示されます。
また,どういうわけかデフォルトシーナリーも表示してしまうのでターミナルビルがダブって表示されてしまいます。
そこを修正して使わなければならないので少し手間がかかります。
その分,修正し終わった空港は感動的ですのでお楽しみください。
シーナリーのダウンロードとインストール
シーナリーは2種類必要です。
まずゲートウェイから,オルタ空港(LPHR)のパッケージをダウンロードします。
つぎに,X-Plane.orgから”LPHR – Horta Airport 1.0“というタイトルのパッケージをダウンロードします。
表示に必要なライブラリー
日本国内の空港シーナリーを表示するのに必要なライブラリーがほとんどですので,すでに導入済みだと思います。
もし導入がまだでしたら,あらかじめ導入を済ませておいてください。
CDB Library
Handy Objects Library
Mister X Library
World Models Library
Openscenery X
PM Library
RE Library
Ruscenery
シーナリーの修正
デフォルトシーナリーの削除用パッケージを作る
ゲートウェイからダウンロードした”LPHR_Scenery_Pack.zip“を適当な場所で展開し,Custom Sceneryフォルダー内にコピーします。
つぎに,オーバーレイエディターを使って,ターミナルビルを削除します。
空港内にある余分な建物も削除しておけば安心です。
削除し終わったら,上書き保存します。
そのあとで間違えないようにCustom Sceneryフォルダー内のファイルを”LPHR_Delete_Pack“という名前に変更しておきます。
このファイルは,ここからダウンロードできるようにしておきました。
オルタ空港シーナリーの導入
ダウンロードした”LPHR – Horta Airport Portugal v1.0.zip“を適当な場所で展開し,できあがった”LPHR – Horta Airport Portugal v1.0“フォルダーをCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。
コピーが終わったら,Scenery_packs.iniを編集します。
2つのシーナリーの定義を次のように並べて記述します。
オルタ(LPHR)空港シーナリーの修正
まず,オーバーレイエディターを使って,エプロンにあるフェンスを削除します。
ついで,複数のオブジェクトの位置を修正します。
修正するのは,エプロン東側の空港敷地境界のフェンスの位置,ポルトガル航空機の駐機位置,機体周囲の車両の位置,ポルトガル国旗の掲揚台の位置そして掲揚台周囲の植生の位置です。
オーバーレイエディターにバックの写真が表示されるので,移動するオブジェクトを選択し写真に合う位置にドラッグすれば修正できます。
修正したファイルを公開することはできませんが,修正作業は簡単です。
作業時間は15分もかからないのでオーバーレイエディターに慣れるつもりで,挑戦してください。
ここまでこだわって修正したのは,配置してあるオブジェクトが生き生きとしているからです。
空港ターミナルの周りをみるとそれがよくわかります。
X-Plane11での飛行
オルタ空港は,オルタの街のすぐ近くにある空港です。
東向きの滑走路から離陸するとき,前方にピコ山がハッキリ見えます。
これが私がおすすめする絶景のひとつです。
FPSは3jFPSの”MAX QUAL”設定でも30程度で安定しています。
ピコ島に向かって離陸すると,オルタの街とピコ山で構成される絶景が広がります。
半島を廻ると,すぐにオルタ港のヨットを眺めることができます。
フローレス島
ここは,あじさいがたくさんある「花の島」といわれていますが,上空からみると花は見えないので少し残念です。
シーナリーのダウンロードとインストール
ダウンロード
X-Plane.orgから”LPFL Flores Airport 1.3“というタイトルのパッケージをダウンロードします。
表示に必要なライブラリー
必要なライブラリーは次のとおりです。
オルタ空港で必要なライブラリーの中にすべて含まれています。
R2scenery
Handy Objects (2.0)
3DPeople
OpensceneryX
インストール
ダウンロードした”a_Azores Portugal LPFL Flores 1.3.zip“を適当な場所で展開し,できあがった”a_Azores Portugal LPFL Flores 1.3“フォルダーをCustom Sceneryフォルダー内にコピーします。
X-Plane11での飛行
空港と街が隣接していて,こぢんまりとまとまっています。
見所が少ない島なのですが,この島には7つの火口湖があるのでGooglemapを見ながら上空から観察して探してみるのも一興です。
それが終わったらコルボ島に向かいましょう。
コルヴォ島
この島が,アゾレス諸島で一番小さい島ですが,私がご紹介する最後の絶景です。
この島は,大きなカルデラだけで成り立っている島です。
島の空港は,コルボ空港(LPCR)といい,デフォルトシーナリーの空港です。
デフォルトシーナリーの空港なのですが,風車や灯台などがある豪華なシーナリーです。
島そのものは大変小さく,VFRで一周するのに5分もかかりません。
そして島の中央には火口湖のある大きなカルデラがあります。
このカルデラこそが絶景で,大きなすり鉢の底に青い湖を見ることができます。
島にある空港は,海岸に張り付くように立地しています。
上空からだとすぐにわかるのですが,島には大きな平地がなく,島そのものが火山の頂上の形をしています。
まとめ
これでアゾレス諸島の島々の紹介を終わります。
修正が必要なシーナリーもありましたが,VFRを楽しむためなら少しくらいの苦労は楽しみのひとつだと思います。
部屋にいながら大西洋の島々を楽しめるのですから,それは至福の時間ですね。
Enjoy, Flight!
この記事は,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.36r2で表示確認をしています。
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