アゾレス諸島は,大西洋の中央部にあるポルトガル領の島々です。主な島は9つありすべて火山島です。かつては捕鯨および遠洋漁業の基地でしたが,現在は温暖な気候から保養地として人気があります。この島々をVFRで楽しもうと考えてデータを集めました。まずは,地形データと建物などのデータの導入について説明いたします。
観光保養地として人気のアゾレス諸島をVFRで楽しむ(その1)
アゾレス諸島シーナリーを表示するために必要な基礎データを導入する
先の記事でアフリカ沿岸に近いカナリア諸島シーナリーをご紹介しました。
大西洋にあるアゾレス諸島は,カナリア諸島の北西にあるポルトガル領の島々です。
アゾレス諸島は,ポルトガル語の発音ではアソーレス(Açores)と発音します。
アゾレス諸島を構成する主な島は9つありすべて火山島です。
自然が残っている島々として,ユネスコの世界遺産に指定されている所もあります。

私にとってのアゾレス諸島は,フライトシミュレーターで楽しめるVFR向けの島という位置づけです。
この美しい島々をVFRで飛ぶため,データを集めることにしました。
景観を表示するための基礎データはHDメッシュシーナリーとW2XPデータ,そしてVFR用オブジェクトです。
カナリア諸島ほどのフォトシーナリーによる強烈なインパクトはありませんが,精細地形メッシュデータとw2xpデータ等の建物データによる町並みの景観により豊かな自然環境を楽しめます。

“Açores” by Enric Rubio Ros. Photo from Flickr
ポルトガルの観光を紹介するページに,魅力的な島々の風景を紹介する動画があります。
また保養地としての情報をまとめた英語のページがあり,その人気がうかがえます。
詳細地形データと建物データのダウンロードとインストール
ダウンロード
詳細地形データ
まずは,詳細地形データをダウンロードします。
Spain UHDのような高精細フォトシーナリーはないので,精細地形データを”alpilotx.net“から導入します。
画面の,オレンジの枠で囲まれたつぎの3つの区域データをダウンロードします。
区域は広くても,含まれるのは9つの島のデータだけですので,すぐにダウンロードできます。
建物とオブジェクトのデータ
詳細地形データから,必要な緯度経度区域がわかったので,その区域のw2xpデータを探します。
3つの区域はそれぞれ,ヨーロッパとアフリカのw2xpデータの区域です。
しかも”+30-040” と”+30-030“の区域は,VFRオブジェクトデータであるXーEurope2の対象区域にもなっています。
+30-030 ヨーロッパw2xpの区域でありX-Europe2の対象区域
+30-020 アフリカw2xpの区域
w2xpのデータは,”simheaven.com“からダウンロードします。
“simheaven.com”から引用 Asiaを選んだときの画面です
ダウンロードするのは,”w2xp_Africa.7z“と”w2xp_Europe_mix.7z“の2つです。
そして同じ”simheaven.com“のVFRページからVFRオブジェクトデータである”X-Europe2“をダウンロードします。
“simheaven.com”から引用
インストール
詳細地形データ
ダウンロードした”XP11_HD_Mesh_V4_+30-040-Europe.zip“,”XP11_HD_Mesh_V4_+30-030-Europe.zip“,”XP11_HD_Mesh_V4_+30-020-Africa.zip“3つのファイルを適当な場所で展開します。
できあがった,”XP11_HD_Mesh_V4_+30-040-Europe“,”XP11_HD_Mesh_V4_+30-030-Europe“,”XP11_HD_Mesh_V4_+30-020-Africa“フォルダーを開きます。
つぎに,詳細地形データを収容する”zz_hd_grobal_scenery4“という名前のフォルダーを作ります。
私の場合は,X-Plane11をインストールしたディスクに余裕がないので,リンク先の別ディスクに作りました。
つぎに,このフォルダー内に”Earth nav data”というフォルダーを作ります。
展開してできた各フォルダーには数字のついたフォルダーがあるので,これらを”Earth nav data“フォルダー内にコピーします。
私は,以前導入した”ロードハウ島”周辺区域のデータもここに収容しました。
最後に”zz_hd_grobal_scenery4“フォルダーのリンクを作成し名前を調整した後に,これらをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内に移動させます。
建物とVFRオブジェクトのデータ
w2xpデータである”w2xp_Africa.7z“と”w2xp_Europe_mix.7z“とX-Europe2ファイルは容量が大きいので,展開する場所に注意します。
私の場合は,直接リンク先の別ディスクに展開しました。
そして”w2xp_Africa“と”w2xp_Europe_mix“については,2つのフォルダーのリンクを作成し名前を調整した後に,これらをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内に移動させます。
一方X-Europe2は,展開すると”SimHeaven_X-Europe2“フォルダーが出来上がります。
Custom Sceneryフォルダーに登録するのは,このフォルダーの中にある3つのフォルダーです。
下の図のようにX-Europe2関連の3つのフォルダーのリンクを作成し名前を調整した後に,これらをX-Plane11のCustom Sceneryフォルダー内に移動させます。
Scenery_packs.iniの編集
フォルダーやリンクをCustom Sceneryフォルダー内に入れたら,X-Plane11を起動後すぐに終了します。
Custom Sceneryフォルダー内もScenery_packs.iniをメモ帳で開き,フォルダー(あるいはリンク)の定義の位置を一番優先順位が低いあたりに設定します。
下の画像は,私のScenery_packs.iniのものです。
画面内に他の大陸のw2xpのリンクがあるのは,作業のついでに導入したものです。
位置については,私の過去の記事を参考にしてください。
X-Europe2の位置については,こちらの記事が参考になります。
まとめ
今回ご紹介したデータを導入することで,アゾレス諸島の景観シ-ナリーができあがります。
デフォルト空港から離陸すれば,各島々にあるヨーロッパ風の建物をご覧いただけますので,一度飛んでみられることをおすすめします。

テルセイラ島の世界遺産アングラ・ド・エロイズモの町並
さて,次回からはそれぞれの島の景観と空港シーナリーを順次ご紹介いたします。
Enjoy, Flight!
この記事は,次の製品のオンラインバージョンアップ版11.36r2で表示確認をしています。
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