OpenSceneryXは,ほとんどすべてのフリー・シーナリーで使われているライブラリーです。そしてOpenSceneryXは2019年7月に4.2.0にバージョンアップされ,様々な機能が加わりました。これまでにも備わっていた四季の風景との連携機能が使いやすくなり,すべての空港で四季の表現が格段に豊かになりました。このライブラリーの導入効果を報告します。
X-Plane11導入日記(その149)
すべてのシーナリーで四季の表現を豊かにできる新しいOpenSceneryX
OpenSceneryXは,ほとんどすべてのフリー・シーナリーで使われているライブラリーです。
そして,その拡張セットであるJapan proライブラリーは,日本の風景オブジェクトを豊かにしてくれるライブラリーです。
加えて先にご紹介した”Four seasons“パッケージは,四季の木々や草地そして雪景色を豊かに表示してくれるパッケージです。
今回公開されたOpeSceneryX4.2.0では,様々な改良が行われています。
これまで公開されていたライブラリーのいくつかが統合されて使いやすくなっています。
FlyAgiライブラリーの統合
DT Libraryの統合
また,連携できるようになったライブラリーやパッケージがあります。
TerraMaxとの連携
これまでにも四季の表現を行う”Four seasons”との連携が可能でしたが,”Four seasons”がパッケージ化されていなかったために,連携しにくい状況でした。
今回”Four seasons”がパッケージ化されたことで,格段に使いやすくなりました。
また夏の茂った森を表現する”HD Forest”との連携によって,夏の森の表現が豊かになります。
さらに”Four seasons”がTerraMax互換であるため,OpenSceneryXを”Four seasons”と連携させることによりフリーウェアだけで四季を豊かに表現できるようになりました。
OpenSceneryXのダウンロードとインストール
OpenSceneryXは,インストーラーが公開され自分がインストールしているOpenSceneryXのバージョンを調べてバージョンアップしてくれます。
そのため,古いバージョンを保管するには導入するまえに自分でバックアップしておく必要があります。
私は,何度も導入後の不具合を経験していたので今回もバックアップを取って導入しました。
導入作業の際に,なにか事故で不具合が生じた場合やり直しができないのが残念です。
事実,今回の導入作業も2度行いました。
では,失敗しない導入手順を説明します。
準備作業
今回は,四季のパッケージである”Four seasons”との連携,”HD Forest”との連携が主となります。
OpenSceneryX4.2.0を導入する前に,”Four seasons”と”HD Forest”の導入を済ませておきましょう。
もちろん”Four seasons”導入時にTerraMAXとの連携パッケージである”UrbanMAX_V3″の導入も済ませておいてください。
“Four seasons”と”HD Forest”の導入が済んだら,X-Plane11フォルダー全体をバックアップしておきましょう。
こうしておけば,何か不具合が起きても環境をすぐに復旧できます。
OpenSceneryX4.2.0の導入
いつものように,opensceneryx.comからインストーラーをダウンロードします。
ダウンロードしたインストーラーを,管理者権限で実行するだけですから,導入は簡単です。
詳しいインストール作業については,私の過去の記事を参考しにしてください。
今回のインストール時のオプションは次のように設定します。
まず,インストール先のフォルダーを確認します。
つぎにオプション設定です。
表示できないライブラリオブジェクトを示す赤いブロックの表示をさせる”Show bright red placeholders“のラジオボタンを選びます。
”Four Seasons Plugin”との連携オプションを選びます。
3つめは,一番下の”Incorporate HD forest(HD forestを組み込む)”にチェックを入れます。
このオプションを選んでも”HD Forest”フォルダーは削除されません。
導入後のシーナリー表現の改善
今回のバージョンアップで一番目立つのが,空港内の表現です。
これまで,フリーシーナリーの空港では,季節の変化を表現できないものが多く見られました。
けれども今回のバージョンアップで,フォトシーナリーを全面に使っているシーナリー以外は,四季の変化を表現できるようになりました。
空港内に雪景色が表現できるようになった空港
これまで青森,花巻,などフリーウェアの空港内では積雪が表現できませんでした。
導入後に表示したら,見事に一面の雪景色になりました。
一部の空港では,空港内に雪を表示できないところもあります。
仙台空港がその一例です。
デフォルト空港の改善
ver11.35のデフォルトの広島空港では,”Four seasons”だけでは空港内の雪が表示できませんでしたが,ここも雪景色にできるようになりました。
秋の表現の改善
屋久島では,夏季のうっそうとした森の表現はそのままで,秋になると一部の木々が紅葉・落葉するようになります。
そしてほとんどの空港の草地は,秋になると赤や茶色に変わります。
まとめ
今回のOpenSceneryXのバージョンアップで,ペイウェアのTerraMAX連携が行われたことで,フリーウェアの”Four seasons”との連携もできるようになりました。
“Four seasons”がパッケージ化され,OpenSceneryXのバージョンアップでX-Plane11での四季の表現は,ほぼ完成したのではないかと考えます。
今後は,フリーシーナリーでフォトシーナリーの利用法の改良とOpenSceneryXの利用が進めば,四季の表現が普通になる時がやって来るのではないかと考えます。
最後になりましたが,これらのライブラリーやパッケージを公開していただいた方々に感謝いたします。
本当にありがとうございました。
この記事は,次の製品のオンラインバージョンアップ版で表示確認をしています。
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